ものづくり経営研究コンソーシアム

MMRCが中心になって、ものづくり知識の共有や共同研究をするための企業連合を2004年4月に設立。国立大学法人化によって可能になった共同研究契約をベースにした本格的な コンソーシアムで、当初は17社の日本を代表する企業が参加。現在は35社。
(2021年6月現在)
毎月の定例会(2021年6月で190回)における講演や発表を通じて、先端的なものづくり知識を、産業・企業を超えて共有する産学連携活動を続ける。 第1期は、各社のものづくり活動を比較可能な形で整理した各社版「ものづくり教本」の作成でスタートし、第2期、第3期は分科会方式。

全体会  13:00~
ものづくりの最先端研究者・経営者の講演(発表タイトル例)IoT/AIと半導体で紐解く今後のものづくりへのインパクトデジタル化と現場力の融合によるモノづくり変革 イノベーションの制約は何か?世界のバーチャルエンジニアリング実態と日本の課題改善を促すIoT:事実情報システム

分科会  15:00~17:30 
第1分科会:グローバルものづくり拠点の最適配置と最適人材育成
「グローバルものづくり拠点最適配置」「国内外における人材育成の在り方」の二つをテーマに、参加企業および内外の研究者が報告をし、知見を集約している。
(1)グローバルものづくり拠点最適配置
各社の立地方針、進出国、進出先拠点の役割、日本拠点の役割など。
海外工場の高度化:改善活動、開発活動、地域マザー工場化。
国内工場のマザー工場化:生産技術機能の集約、人材育成機能の強化、IoT推進。
(2)国内外における人材育成の在り方
海外拠点:オペレーター、現場リーダー、生産技術者、中間管理層、経営層の育成の実践や課題。現地従業員を離職させないマネジメント。
日本国内拠点:オペレーター、現場リーダー、生産技術者、中間管理層、現地駐在員の育成。日本における技能伝承のための方法。

第2分科会:収益を生む開発・生産・販売の良い流れづくり
「顧客を含めたエンジニアリング・チェーンとサプライ・チェーンの全体最適」を念頭に、開発・調達・製造・販売・市場環境といった幅広い分野を取り扱う。
販売部門を、営業・流通・最終顧客と分けて捉えることで、さらなる全体最適を導く議論に力を入れている。発表担当企業の抱える様々な課題と解決策について、 異業種の参加者によるディ スカッションが交わされる。
MERC組織図
近年の発表タイトル例
SCM改善への取り組み 〜海外での多品種少量生産対応〜
自動車生産の季節変動と需給ギャップ
企業間連携を軸とした物流環境改善の取組み〜社会的課題解決とサプライチェーンの最適化〜
自動車用アルミ鍛造品の開発における開発・製造・営業の連携
青果物・食品用鮮度保持フィルム「新ビジネスモデルの流れ構築」のご紹介
理論とアイデアと時間を尊重せよ〜組織能力進化プランの構想と実行の課題〜 

第3分科会:収益を生む開発・生産・販売の良い流れづくり
第3分科会では、主としてものづくり組織能力を測定するための「ものと情報の流れ図作成と組織課題の可視化」について議論を展開している。
(1)2005年度~2016年度:ものづくり組織能力の構築
自社工場、自社ライン、本社組織の一部について、設計情報の流れを把握。
→組織能力の測定と能力構築プロセスの再強化
(2)2017年度~2018年度:ものづくり現場における組織能力の測定
現場改善の成功事例とものと情報の流れ図作成による成果の報告
「よい設計情報のよい流れ」を促進(阻害)する要因を解決する仕組み・取り組みを測定
問題解決能力、改善能力、これらを支える組織・戦略のありかた。
(3)2019年度~2020年度:「ものと情報の流れ図」描写と組織課題の可視化
企業の全社レベルでのものと情報の流れ図作成
組織課題の可視化