経営教育センターとは
経営教育研究センターは、経営専攻に関係する外部資金プログラムを束ねる組織として2005年9月に発足しました。これに先立って始まっていた「ものづくり経営研究センター」(2003年度から2007年度)を恒久的研究部門として位置づけ、2007年度に事業化した「ものづくりインストラクター養成スクール」を実施する機関として「経営教育研究センター」は2008年10月から経済学研究科附属施設として正式に位置づけられました。
すなわち、経営教育研究センターは「ものづくり経営研究コンソーシアム」や「ものづくりインストラクター養成スクール」、「イノベーターズ・コンソーシアム」のような経営専攻に関係する外部資金プログラムを束ね、これらの仕組みを統合的に運営する組織として位置づけられています。また、これらの活動から派生する実証研究の機会に、大学院の学生を積極的に参加させることにより、若手研究者育成も図っています。そういう点で、経営教育研究センターと経営専攻における教育活動は、事実上密接に連動しています
さらに、近年はものづくり分野だけに限らず、より広い経営活動に関する研究を行うことを目指しています。例えば、2024年度から、ベイカレント・コンサルティング寄付講座「DXと企業経営」と連携し、マーケティングや消費者行動論も含めた研究を行っています。これまで培われてきた産学連携のスキームを拡大することで、日本企業の競争力向上への貢献と国際的な学術発信を両立できるセンターを目指していきたいと思います。
センター長挨拶
経営教育研究センターは、製造業の経営問題に関する日本の中心的研究拠点となった「ものづくり経営研究センター」から発展してきた組織です。「ものづくり経営研究センター」は現在でも経営教育研究センターの中のプロジェクトとして引き継がれています。本センターは、藤本名誉教授および新宅名誉教授を中心に設立・発展してきましたが、2024年度より私がセンター長を引き継ぐことになりました。
その中の代表的な活動として、「ものづくり経営研究コンソーシアム」があります。本コンソーシアムは20年以上の歴史があり、日本の代表的な製造企業のべ30社以上と共同研究契約を結び、ものづくり企業に関する経営課題について議論をしています。毎月行われる定例研究会には100名近くが参加し、活発な意見交換をしてきました。これからも産学の連携、さらには産産の連携の場としてコンソーシアムの活動を続けていきます。
さらに本年度からはベイカレント・コンサルティング寄付講座「DXと企業経営」と密接に連携し、ものづくりを含むデジタル化と企業・社会についての研究を進めていくプロジェクトがスタートしました。コロナ禍で一気に進んだデジタル化が、企業・社会をどのように変革するのか、その動きを見極めようというプロジェクトです。社会的関心の高いテーマの研究を行うことで、より多くの実務的知見を取り入れ、それを学術的に昇華していくことを目指しています。
東京大学では産学協創の推進を標榜していますが、まさに知識交流と創造の基盤となるプラットフォームとして、これらのプロジェクトは機能していると自負しています。経営教育研究センターはこうしたプロジェクトを支援するとともに、あらたなプロジェクトにも積極的にチャレンジし、あらたな知的交流のハブとなっていきたいと思っています。今後も、様々な研究活動、産業界との連携、国際交流を広げていくためのご協力・ご支援をよろしくお願いいたします。
東京大学大学院経済学研究科
経営教育研究センター(MERC)
センター長 粕谷 誠
メンバー
- 粕谷 誠(東京大学大学院経済学研究科教授、MERCセンター長)
- 稲水 伸行(東京大学大学院経済学研究科准教授)
- 大木 清弘(東京大学大学院経済学研究科准教授)
- 澤田 康幸(東京大学大学院経済学研究科教授、副研究科長)
- 藤岡 里圭(東京大学大学院経済学研究科教授)
- 舟津 昌平(東京大学大学院経済学研究科講師)
- 元木 康介(東京大学大学院経済学研究科講師)
- 清水 千華(東京大学大学院経済学研究科 経営教育研究センター 特任助教)
- 朴 英元(東京大学大学院経済学研究科 ベイカレント・コンサルティング寄付講座「DXと企業経営」 特任教授)
- 椙江 亮介(東京大学大学院経済学研究科 ベイカレント・コンサルティング寄付講座「DXと企業経営」 特任助教)